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4−3 SGML、STEP導入手順
(1)SGML導入のステップSGML(スタンダード・シェネラライズド・マークアップ・ランゲージ)は、単にドキュメントの標準化に止まらず、製造履歴、品質管理、受注情報管理、製品仕様書、保守サービスなどの多くの分野で利用効果が認められはじめている。国内でもSGMLが比較的多く広い分野で導入され出している。ここではSGML導入のステップについて紹介する。
第1ステップ
関係者全員の教育、トレーニングとフェーズプランの作成
第2ステップ
業務の選定とドキュメントの分析と共通化(テキスト分析/データ分析)
第3ステップ
使用範囲の明確化(構造組み上げプロセスの共通化と図面管理)
第4ステップ
専門家を中心としたチームの編成(ソフトウエア技術者とコンサルタントが中心)
第5ステップ
出力対象、出力形式の決定(CD−ROM、DB、プリンタ、ビデオなど)
このような一般的な手順を理解した上で導入していくとよい。
(2)STEP導入の意味と手順
STEP(スタンダード・フォー・ザ・エクスチェンジ・オブ・プロダクトモデル・データ)規格は、ISO−10303として標準化されているが三次元モデルについてはまだ十分ではない。したがって、業界全体として取り上げていかなければならない要素が多くあるし、その過程で業界に適合する規格設定にまでこぎつけることが必要である。そして、最終的にはPDM(プロダクト・データ・マネジメント)の導入にまで掘り下げていかなければならないので、本腰を入れた全社的取り組み体制を考えておかなければならない。STEP導入の意味について、来園の自動車業界が調査分析したものがあるので、参考までに紹介すると第3図に示すようになる。ここで導き出された結論は他の業界でも通用すると思われる。すなわち、コスト削減、リードタイム短縮、むだの排除による企業効率向上、ニュービジネスの創出などSTEPの導入波及効果は、極めて広くそして大きいものであることがわかる。
次にSTEP導入の手順について簡単に紹介する。
第1ステップ
業界としてのビジョンと戦略の設定
第2ステップ
プロジェクト・メンバーに対する教育とトレーニング
第3ステップ
CADシステムを中心とした情報、通信システムの現状把握と分析
第4ステップ
CADデータ交換のレベル決定
第5ステップ
モデルシステムによるモデルパーツのCADデータ交換による検証
第6ステップ
モデルシステムにおける汎用使用部品のCADデータ交換による検証
第7ステップ
使用部品の100%ソリッドモデル・データ交換による検証

 

 

 

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